柿渋のサイエンス;科学の扉を拓く?!

〜これを読めばあなたも「柿渋博士」になれるかも〜


 

柿渋(伝統的柿渋)は基本先人が産み出した発酵を利用した加工物です。つまり、渋柿の搾汁液中で長期にわたって様々な微生物が働き、様々な化学反応が起こってできた混合物です。 結果として、強い刺激臭をもち、強酸性で濃褐色となっています。それゆえ、科学的にその成分を明確に説明することは難しいのです。

 しかしながら、原料である渋柿の渋み成分(カキタンニン)の化学構造はすでにポリフェノールの重合体であることが解明されています。柿渋の主成分はこのカキタンニンが変化したものと考えられます。この知識をベースにして柿渋の特性や生理効果・作用をさらに研究して産業的に応用していくことが可能だと思われます。

 

 ここでは、柿渋に関する主要な興味深い学術情報と研究内容を紹介したいと思います。


柿渋の総合学びの部屋

書籍と総説

柿渋の力(1997) 甘柿・干し柿・柿渋(2009) 柿渋クラフト(2000)
柿渋とカキタンニン 柿渋読本2018
柿づくし(2016) 柿渋とカキタンニン (2018) 柿渋読本 (2018)
柿渋 (ものと人間の文化史 (115)) 現代農業

 柿渋

(ものと人間の文化史)

(2003)

 雑誌 現代農業

アク・シブ・ヤニ

(2014)

        柿の民俗誌―柿と柿渋 

        (2004)

 柿渋の民族誌  柿渋染めと和紙あそび  創作市場
 柿の民俗誌―柿と柿渋 

(2004)

 柿渋染めの和紙あそび 

(2014)

 創作市場〈36〉柿渋に遊ぶ

―太陽の染め織り(2005)

 柿渋 X  伝統食品としてのカキ  柿渋の研究
柿渋×型染 (加賀城健)

(2017)

 

 総説:伝統的食品としてのカキ

 (1999) 

 総説:柿渋の研究 (1995)

〜歴史と道具〜

     

 総説:柿渋利用文化の歴史と

食品加工への導入 (2007)

 総説:果実の渋み成分、

 特にカキタンニンの

 新たなる魅力 (2008)

 

動画:柿渋の謎

柿渋・カキタンニン研究会では、「柿渋おもしろ科学教室」と題して、柿渋に関する動画を制作、ホームページに掲載されています。

カキタンニンについて

柿渋への変化と

利用について

柿の渋味成分の

特徴

柿の渋味成分の

特性

渋柿vs甘柿

タンニンプリント

渋柿の渋抜きと

渋み成分


柿渋の各論を学ぶ

柿渋関連の情報(書籍、文献と特許)を以下の分野・分類に整理してみました。


1.飲料・食品・サプリメント関係

麺のコシ・弾力性の改善 悪酔い防止・軽減

 2.染色・塗料関係(衣・住関係)

   
 建築材への利用   布の染色剤

 

 

3.保健・衛生・医療・化粧品関係

高血糖値の抑制作用 ウイルスの増殖抑制

4.重金属捕捉剤・環境製品関係

   
 ウランの吸着・凝集  金との吸着・凝集

5.揮発成分(ガス・臭い)捕集剤関係

   
   

 

6.その他(アート作品、工芸品関連など)

   
 屏風図の製作に関わる柿渋  

 

7.柿渋の成分・分析関係

   
 清酒清澄用柿渋の品質